先日、小学生以来の夢だったラジコンカーの組立キットを作りました。組み立て時には色々と苦労したので、ラジコンカーが走った時は本当に嬉しかったです。
振り返ってみるとラジコンの組み立てでは、便利な工具に助けられる場面が多々ありました。又、「あの工具を最初から買っておけば、、」と後悔する点もあります。
私がラジコンカー組み立てで購入必須と感じたラジコンカーの組み立てグッズ(工具・アイテム)を紹介したいと思います。これからラジコンカーを組み立てる方の助けになれば幸いです。
工具の量が多いため、『塗装用工具』については別記事に分割します。
photo credit: Eat my dust via photopin (license)
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ラジコンカーの組み立てに必須な便利な工具
ラジコンカーのシャーシの組み立てに活躍する工具(ツール・アイテム)を優先度順に紹介していきます。
RCツール8本セット
何はともあれ最初に用意するのがドライバー(ねじ回し)セットです。
「RCツール8本セット」では、ラジコンキットで多様されるビス(ネジ)に特化したドライバーが8本セットになっています。
このドライバーセットがあればラジコンカーキットの組み立てに必要なドライバーは全て揃います。
ドライバー先にはマグネットが内蔵されており、ネジをつけたままドライバー操作ができます。狭い場所のビス入れに重宝します。
力を加えてねじ込む場合には、T字型にグリップが取り付けができます。硬いシャーシへのねじ込みに威力を発揮します。
私はこのドライバーセットでラジコンカーキットの全てのビスを締めました。ドライバー先の精度・強度が高いため、ねじ穴をなめることは一度もありませんでした。
ドライバーの品質が高いので調べてみると、ドライバー自体の製造元はタミヤ社ではなく工具を専門に製造している兼古製作所でした。
なるほど納得!
値段と品質のバランスがよい、満足できる工具です。
3mm ビス穴タップ
ラジコンカーの組立キットでは大量のネジを使います。
通常、シャーシには穴が開いているのみでビス穴加工はされていません。ビス自体でビス穴の溝を切り出す必要があります。
ビス溝の事前加工をしないと、ビス穴の耐久度が低下します。
得にラジコンカーの場合、メンテナンスで何度もビスを付け直すのでビス穴加工は必須です。
又、シャーシは”グラスファイバー強化ナイロン樹脂製”など通常のプラスチックよりも硬いため、ねじを回すのに結構な腕力が必要です。
正直、、、ねじ込み作業で心折れます。
IKEAの家具組み立てで心折れるのと同じです。
電動ドリルを使う方法もありますが、ネジが折れたり貫通したりするリスクがあるため丁寧に手作業でねじ込むことをおすすめします。
私がビス穴強度を上げて、ビスのねじ込みを楽にするために購入したのがタミヤ純正の「3mm ビス穴タップ」です。
DIYショップに売っている汎用タップでなく、タミヤ純正品を買うのがポイントです。
タミヤ純正品のタップは、タミヤの組立キットで多様されている3mmビスのねじ溝を形成します。
「3mm ビス穴タップ」は汎用タップのようにねじ溝を「切り出すタイプ」でなく、ねじ溝を「押して形成していくタイプ」なので無駄な削出しをせず、ビス穴強度も向上します。
ねじ溝形成のひと手間で、ビスの取り付け作業が楽になり、かつビス穴の強度もあがると一石二鳥です。
「3mm ビス穴タップ」は、ラジコンカー組立キットを作る上で、必須ツールです。
モデリング ドリルチャック
タミヤ純正品の「モデリング ドリルチャック(タップホルダー)」です。
ホームセンターで汎用タップホルダーを探しましたが、3mmタップを挟める小型のものはありませんでした。
汎用品と比較すると値段は高めですが、タミヤ純正品を使ってみて「買って良かった!」と満足しています。
タップを切るのに必要な唯一のもの、それは「腕力」です。
「モデリング ドリルチャック」は持ち手部分が太く、適度な長さがあるためテコの原理で楽にタップが切れます。
ラジコンカーを作るならば、「3mm ビス穴タップ」と 「モデリング ドリルチャック」 はセットで購入すべきです。
ねじ分類用ケース
ラジコンカーの組立キットでは、大量のビス(ネジ)を使います。
都度、説明書に記載のビス(ネジ)を探していては非効率です。
組立キットでは複数種類のビス(ネジ)が同じ袋に同梱されているので、事前分類しておかないとサイズ違いのビス(ネジ)を間違って使う恐れがあります。
組み立てる前にビス(ネジ)をサイズ別に分類しておくと、組み立て時にビスを探さなくて良いため作業が捗ります。
ビス(ネジ)分類ケースは専用品もありますが、私は100円ショップに売っているアクセサリーBOXで代用しました。
セロテープにビスNOを記載して各BOXに貼り付けて分類すると便利です。
薄刃ニッパー
最初は日曜大工セットのニッパー使っていました。
しかし、刃先が平面でないためライナーとパーツのギリギリを切れず、ライナーが結構残ってしまいました。
そこで購入したのが、クラフト用の薄刃のニッパーです。
写真の通り、ニッパーの刃先が平らで、ライナーとパーツのギリギリを切れます。これでライナーも残りません。
薄刃なのでランナーとのすき間が狭いパーツのカットも楽々です。
考えてみればパーツ(部品)の切り取り作業は、組立キットを作る上で1番多い作業なので最初からここに投資すべきでした。
ニッパーについては消耗品と考え、高価なタミヤ純正品ではなくニッパーやペンチなどホビーツールを専門に製造しているミネシマのニッパーを購入しました。
このニッパーは、握ってから戻る際のスプリングの強さが絶妙に調整されており、サクサク切っていくことができます。
ピンセット
ピンセットはシム(ワッシャー)やデフボールを掴むのに活躍します。
ピンセットの形状には ”ストレートタイプ” と ”つる首タイプ” があります。
シャーシの狭い場所にピンセットを入れる必要があるため、入り組んだ場所でも小回りが効く ”つる口タイプ” を私は使っています。
精密ピンセットではなく、100円ショップで購入した汎用ピンセットです。
汎用品のため、ピンセット先の精度はそれほど高くありません。そのため、デカールなど薄いものを掴むのは苦手です。
精密ピンセットを買うべきだったと後悔しています。
精密ピンセットがあると細かい作業の精度が上がります。
完成時の精度にこだわるならば購入必須です。
小型万力(ミニクランプ)
金属製のデフプレートとプラスチック部品の圧着用にミニクランプを100円ショップで購入しました。
安いですが圧着強度を高めるために買っておいて損のない工具です。
ミニクランプで圧着すると、接着強度が格段に上がります。
ポイントは、部品を圧着した状態で最低でも1日は放置することです。
ミニクランプ購入時の注意点は、クランプの面が広くて平らなものを選択することです。
私はクランプ面が狭いものを選択したため、大きな部品の圧着でバランスをとるのに苦労しました。
ベーシックヤスリセット(細目 ダブルカット)
部品のバリを削るのに重宝します。
得にダンパーのピストン部品については、バリを丁寧に取り除く必要があるため、ヤスリの購入は必須です。
ヤスリは100円ショップにも売っていますが、削る対象が小さな部品のため粗さが細目で微妙に削れるタミヤ純正品を購入しました。
クラフト用に3種類のヤスリがセットになっています。
バリを削るのに平型、円形部品の内側を削るのに丸型と削る対象に併せて使い分けができ大変活躍します。
ターンバックルレンチ
実はラジコンカーを作る上で私が1番心折れかけたのが、ターンバックルシャフトへのアジャスターのねじ込み作業です。
ターンバックルシャフトは左右の端にアジャスターを取り付ける形態のため、通常のビスのようにドライバーが使えず手持ちでねじ込みが必要です。
おまけにねじ込む深さが1.5cmと結構な深さで、手がすごく疲れます。
最初はターンバックルレンチの存在を知らず、ねじ込み作業を手持ちでやっていました。
特にアッパーアームは、その長さがキャンター角・走行性能を決めるためトライ&エラーで何度か調整しました。
その度に手でアジャスターをターンバックルシャフトにねじ込むかと思うと心折れそうになりました。
腕力の限界を感じ、購入したのがターンバックルレンチです。
タミヤ社からは安価なアルミ製のターンバックルレンチが販売されています。
私はアルミ製の強度に疑問があったので、結局チタン製のターンバックルレンチを購入しました。
これがすこぶる便利です!、最初からターンバックルレンチを買えばよかったと大後悔でした。
ターンバックルレンチがあるとターンバックルシャフトを車体に取り付けたまま調整ができ、作業も捗ります。
購入で少し悩んだのが、ダイヤルレンチ形状のターンバックルレンチです。
車体についたターンバックルの調整には、ダイヤルレンチ形状のほうが便利なのは一目瞭然です。
タミヤ製のターンバックルシャフトに流用できるか疑問だったので購入しませんでしたが、後日タミヤのターンバックルシャフトの太さを計測して流用可能と分かりました。
ダイヤルレンチ形状のターンバックルレンチも購入しようと思います。
私はアジャスターについては手で固定しましたが、かなり手が痛くなります。
後で気付いたのですが、アジャスターを固定するためのアジャスターレンチもありました。
ターンバックルレンチとアジャスターレンチは、ターンバックルの締め込みの負荷軽減のために購入必須です。
デジタルノギス
最初はノギスなんか不要と思い、アジャスター間の長さをプラスチック定規で計測していました。
組み立ててみるとキャンター角が左右で微妙に違ったり、サーボボーンの長さの影響でニュートラルが若干片側に偏っていたりと問題が多々でてきました。
正確な長さ計測が必要と思い購入したのが、デジタルノギスです。
ノギスには目盛りを目視計測するアナログ式と、デジタル計測されるデジタル式があります。
正確性はデジタル式の方が高いため、私はデジタルノギスを選択しました。
ノギスの材質には大きく金属製とカーボン製があります。
0.01mmまでの精密性を求めるならば金属製、0.1mm精度でよければカーボン製となります。
金属製ノギスを候補としましたが、金属製かつ精度の高い日本製のノギスは10,000円以上します。
金属製で中国性の安価なものもありますが、製造精度に関する問題のレビューが散見されたので購入候補から除外しました。
そして金属製ノギスを探しまくって見つけたのが金属製デジタルノギスにも関わらず、実売で4000円前後(2015年時点)の製品です。
Amazonのレビューも良好です。
最終的にはトータル予算が超過していたので、泣く泣く金属製ノギスを諦めました。
「ラジコンに0.01mmの精度は不要!、計測対象もプラスチックだからカーボン製のデジタルノギスで十分!」と自分に言い聞かせ、カーボン製デジタルノギスを購入しました。
購入したのは、Aideaz製のデジタルノギスです。外径・内径・深さと3種の計測ができます。
他のカーボン製ノギスは電池が付属しないのに対し、Aideaz製のデジタルノギスは電池が付属して実売価格で2,000円以内と手頃です。
購入前はカーボン製のため、精度が心配でした。
実際に使ってみましたがゼロリセット誤差もなく、正確に計測できます。ターンバックルの長さをデジタルノギスで測ってみましたが3mm程長さが違いました。
これだけでも買ってよかったと満足しています。
ターンバックル以外にもネジや部品の口径や長さを測るのにも重宝しており、これは買って正解でした。
RC クリーナースプレー
デフボール、デフプレート、塗装前のボディ内側、タイヤの内側などの脱脂に使います。特に金属部品は錆防止用のオイルが工場出荷時にはついているため、必ず脱脂が必要です。
最初は自転車用のパーツクリナーを使っていましたが、ポリカーボーネットに使えるのか疑問だったので専用品を購入しました。
このクリーナーはパーツだけでなくボディにも使えるので汚れたときにシュッと一吹きして、汚れを拭き取るのに重宝しています。
瞬間接着剤用マイクロノズル
タイヤとホイールは瞬間接着剤で粘着します。
接着時にタイヤとホイール間に接着剤を流し込むのに、マイクロノズルは必須のアイテムです。
マイクロノズルを使わずにタイヤ接着をしたら、接着剤がタイヤからはみ出して瞬間接着剤特有の白い模様が残ってしまいました。
直ぐにマイクロノズルを購入し、残りのホイールについては満足のいく接着ができました。「最初からマイクロノズルを買っておけば、、」と後悔しています。
マイクロノズルについては使いきりと考えて袋売のものを買うのがコスパも良く、おすすめです。
ボールデフグリス
組立キットに付属のボールデフグリスはすぐになくなります。
ボールデフには気持ち多めにグリスを塗り、大分固めに締め付けることで適度な滑りのデフプレートが完成します。
私はキット付属のデフグリスをすぐに使い切りました。
ボールデフグリスは、ボールデフ搭載車の場合には多めに買っておくべきアイテムです。